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対象作物・地域

  • 対象作物
  •  初期的な対象作物は生食用イチゴとマッシュルーム。
     プロジェクト開始後は、何よりも早期採算化とキャッシュフローの安定化を優先する。その為、kg卸単価が1,300円程度と日本並みに高いイチゴ(但し収穫期間が限られる)、かつkg卸単価は230円程度と中程度だが収穫後1週間程度でまた収穫可能となるマッシュルーム(高回転率と栽培期間の短さがCFを安定化)を初期対象作物とする。
     需要の観点で言えば、イチゴはデザートやジュースなど汎用性が高く、かつベースフルーツとして人気である一方、温帯作物であり生殖成長が必要となるイチゴを(亜)熱帯気候下で育てる栽培上の難しさもあり、高糖度の国産イチゴをタイ国内において供給できていない。現状は、時期限定で酸っぱいタイ国産イチゴと、それ以外をアメリカ、韓国、日本からの輸入に頼っている状況である(日本産はデモンストレーション目的。メインは韓国)。
     また、マッシュルームも洋食化の傾向と共に需要量が増える代表的な農作物である一方、栽培にあたって環境制御が必要となることから一般に浸透しておらず、現状海外産(中国産が中心)に頼った状況にあり、こちらも十分な供給に至っていない。
  • 対象作物
  • 対象地域
  •  当初展開地域はタイ山間部(北部)とする。まずはタイ国内において低コスト施設栽培フォーマットの確立とビジネスモデルの精緻化を図った上で、その後、周辺国に拡げていく。
  • 対象地域
  • 「なぜタイをパイロット地域とするのか?」
  • 1.農業に関する知識集積、研究基盤、専門人材の確保
  •  海外展開において最も重要となるのは、現地にて信頼できる相応の農業知識を有する人材を確保できるかどうか。その意味で、タイには農業大学(カセサート大学、メージョー大学、チュラコーン大学(総合大学)ほか)、国立研究所(バイオテック)を始めとする農業研究機関が充実しており、研究のみならず、フィールドに出ている指導人材の確保が可能であること。また、かつて農業分野において受け入れたタイからの留学生が現在、研究分野の要職に就く年代となっており人的ネットワークを活用し易いことも、海外実証国としてタイを選ぶのが好ましいとする理由の一つ。
  • 2.国内消費地、バンコクの存在
  •  国内において、十分な中産階級(ミドルクラス)が存在し、十分な需要があるというのは農業プロジェクトを運営する上で様々な懸念を少なくしてくれる(輸送や市場開拓の難度など)。タイの場合、バンコクという一大需要地を有しており、対バンコク需要だけでも十分な生産規模が可能となり好ましい。
  • 3.世界の台所としての産業集積と、インドシナ半島という地理的利点
  •  タイは国を挙げて「世界の台所」として食品加工業の集積化を進めており、今のところ成功している。かつ、地理的にもインドシナ半島に属し陸路活用した展開が可能であること、海路、空路共にASEAN諸国への展開、また西アジアへの展開拠点としても好ましく、食品加工業の一層の発展が見込める。
  • 4. 種苗会社の育苗圃場など既に日本国内農業との一定のつながり
  •  タイでは、サカタのタネ、タキイ種苗、カネコ種苗はじめ日本の種苗会社も育苗を行うなど本邦農業資材メーカー並びに本邦農業と直接的に関係の深い国である。その為、ASEAN他国に比べて、農業分野において本邦企業とタイ国が連携する産業としての素地、いわば産業バリューチェーンが確立されている。AIHEプロジェクトの結果を日本にも還元するということを視野に、既に日本の農関連企業と国横断での産業バリューチェーンが確立されている同国をパイロット国とするのを好ましいと判断。